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【FX1分足ブレイクアウト】理論編⑪ FXと時間(タイムスケジュール)
前回の記事では、FXの資金管理について説明しました。
今回はFXのタイムスケジュールについて紹介していきたいと思います。
FXは土日を除く24時間いつでもトレード可能ですが、取引に重要な時間というのが存在します。
特に【FX1分足ブレイクアウト】は、勢い(モメンタム)を利用して勝率を上げる必要があるため、勢いのつきやすい時間帯にトレードすることが必要になります。
トレードすべき時間帯、そうではない時間帯とはどういうものなのか、なぜそうなのかを知っておく必要があります。
えむた
FX歴は16年以上になります。
主にスイングやリピートトレードで利益を積み重ねています。
昨年よりデイトレードを攻略するため検証を繰り返し、ようやく手法の形として実戦で使えるようになりました。
2024年3月より、本口座にて実証しています。
FX1分足ブレイクアウト(今までの記事一覧)
手法の基本ルール - 手法の基本ルールを紹介
チャート分析 - チャートの環境認識が勝利への第一歩
ラインの引き方 - この手法で戦うためのラインの引き方
セットアップ - エントリーするための条件確認
水平線突破の判断 - ライン際の攻防を1分足で見る
突破後のエントリー - ブレイクアウト後のエントリー判断方法
押し目・戻り目の形 - 信頼度の高い押し目買い・戻り売りとは
利確と損切り① - スプレッドと損切の位置
利確と損切り② - チャート信頼度と利確の位置
ロット数と資金管理 - エントリーするロット数の管理方法
FXと時間(タイムスケジュール) - FXで取引すべき時間帯とは?
投資家心理で考えるFX
チャートを動かすもの
チャートの形を知る
レポート02 EUR/JPY 24′ 8月12日 レジスタンスブレイクからの押し目買い
レポート03 EUR/JPY 24’ 8月14日 米CPI発表後のブレイクを押し目買い
レポート04 USD/JPY 24′ 8月15日 米小売売上高発表後のブレイクを押し目買い
レポート05 USD/JPY 24’ 8月21日 長期下目線の戻りを15分足で戻り売り
レポート06 USD/JPY 24′ 8月23日 パウエル砲炸裂!急落局面の戻り売り
レポート07 USD/JPY 24′ 8月27日 下落型フラッグ完成からの戻り売り
レポート08 USD/JPY 24′ 8月30日 下落型ウェッジ完成からの押し目買い
FXで取引すべき時間帯とは?
FXのチャートを動かしているのは、為替市場の参加者の売り買いです。
ではどのような人が参加しているのでしょうか?
各国の中央銀行、銀行や証券会社、機関投資家、個人投資家、企業などが為替を売買してチャートを動かしているのです。
その中で為替を投機(売買によって利益を得る目的での取引)をする人は個人投資家を含めて全体の8割を占めると言われています。
そのために為替相場では、人間的な感情(焦り・絶望・楽観)などにより一方向に相場が動くタイミングが発生します。
【FX1分足ブレイクアウト】は、そのタイミングを判断して少し利益をいただくのを目的としています。
そのタイミングを見るうえで必要なのが、市場の参加者が多い時間帯と注目されている時間帯を把握しておくことです。
市場参加者が少ない場合はチャートは方向性なく動き、価格も少しの大口が入れば大きく動くランダムウォークのチャートになっています。
こういった時には、チャートパターンやトレンドラインなどの効きは非常に悪くなります。
では、参加者の多い時間帯や注目されている時間帯とはいつなのでしょうか?
トレードがやりやすい環境とは、市場参加者が多くモメンタムが出やすい状況のことです。
テクニカル分析が効きやすく、ブレイク後の動きも読みやすくなります。
為替の三大市場について
FXには世界中の人が24時間参加していますが、時差があるため参加者が多い時間帯とそうでない時間帯があります。
その中で特に取引が多いとされているのが、アジア・ユーロ・アメリカの参加者が活動している時です。
世界のメイン市場の動く時間帯としてそれぞれが、東京時間・ロンドン時間・ニューヨーク時間とされています。
上のチャートは各時間帯をチャート上で色分けしたものです。
まずはこの三大市場の特徴と取引すべき時間帯を見ていきましょう!
MT4(メタトレーダー4)では上記の色分けの他、様々な有用なインジケーターが無料で使用できます
一歩進んだチャート分析には最適です!
三大市場の取引時間
それぞれの市場には取引参加者が多く活動する時間帯があります。
その地域の朝から夕方までの時間帯は企業活動も盛んになり、実需取引も活発に行われます。
それを表したのが、上記のタイムラインです。
日本にはありませんが、欧米では冬時間が採用されていますので、活動時間帯が季節によって多少変わります。
三大市場にはそれぞれ特徴があります
この特徴をきちんと押さえておきましょう
東京時間の特徴
FXは週明けにはアジア・オセアニア地域からスタートし、金曜日のアメリカ市場でクローズします。
そのために東京で始まって、ニューヨークで終了することを1日のサイクルで考えている投資家が多くいます。
ただ東京時間は欧米の参加者の少ないこともあり、三大市場のなかでは一番動きが少ない時間帯でもあります。
ボラティリティーが小さいため、抵抗線などを突破できずにレンジの動きになるケースがよく見られます。
だだし、日本円の取引や日銀の動向などが注目されている場合は早朝から大きく動き、トレンドをつけながら一方行に進むことがあるので注意です。
2024年の日銀が利上げを決定し、アメリカが利下げを始めるタイミングでは東京時間のボラティリティーが大きく上がりました。
東京時間で重要なのは09時55分の仲値の時間です
仲値前後の動きを狙った、ドル円の買い仕掛けや売り仕掛けが出る場合は、かなり大きな動きになります
仲値とは?
日本国内の銀行は為替取引を行う時に使用する日本円の基準となる価格レートを決めています。
その価格レートの事を仲値といいます。
日本時間の9時55分に仲値を決定するため、輸入企業の実需でのドル買いが発生するタイミングでもあります。
特にゴト日(5の倍数の日)や週末(金曜日)には仲値の時間前後にドル円が大きく動くことが知られています。
東京時間の仲値を狙ったトレードというのも存在します
円安の流れがあるときは、ゴト日に仲値前で買えば儲かる手法も成立していました
ロンドン時間の特徴
ロンドン市場はFXが最も活発に動く市場です。
これは東京市場の時間とニューヨーク市場の時間が、ロンドン市場の時間と重なっている時間帯があるためです。
そのため市場参加者が最も多い市場でもあり、ボラティリティーも大きいためスプレッドも開きにくくトレードがやりやすい時間帯ですね。
ロンドン市場は、開始直後は東京市場の逆の動きをしやすく、重要指標や要人発言の多い事からトレンド転換やブレイクアウトが起こりやすくなります。
個人でトレードをする場合には、お勧めの時間帯になります。
ロンドン時間に入る15時から16時頃は、東京時間の動きと逆の動きで入りやすいとされています。
ロンドン時間で注意が必要なのが、ロンドンフィキシングです。
夏時間は24時、冬時間は25時(深夜1時)のロンドン市場が終了するタイミングにあるイベントで、相場が大きく動きます。
ロンドンフィキシングとは?
ロンドンフィキシングは銀行や企業などが取引で使用する為替レートを決めるイベントです。
日本の仲値に相当するもので、為替が一方向に動くことがよくあります。
どう動くかはランダム的な要素が多く、テクニカル分析が効きにくい動きがでるためトレードには向いていません。
特に期末・月末のロンドンフィックスは大きく動くことがあり、注意が必要です。
短期売買の場合はロンドンフィックスまえにはポジションを閉じるか、ロンドンフィックス後の動きを見てトレードする方法があります。
トレードのメインとなるのがロンドン時間です
ロンドン市場参加者の初動でブレイクアウトする事も多いんですよ!
ニューヨーク時間の特徴
ニューヨーク時間には、世界中で最も流通している米ドル関連のイベントが多く発生します。
アメリカの経済状況は世界中から注目されていて、ニューヨーク時間に発表される経済指標や要人発言などでドルの価格は大きく変動します。
経済指標ではアメリカの雇用統計やFOMCなどは、チャートが大きく動くイベントとして周知されています。
また最近ではインフレが問題になっているため、アメリカCPIなどにも大きな注目が集まっています。
主な経済指標の発表は21時30分(冬時間は22時30分)が多く、時間が決まっているに指標発表直後の動きを見て短期でトレードするのは有効な戦略です。
指標発表や要人発言などで、新たなブレイクアウトが発生する可能性が高く、必ず時間をチェックしておきましょう。
また注意が必要なのが23時(冬時間は24時)にあるニューヨークオプションカットです。
大きなオプションが設定されている価格には注意しましょう。
ニューヨークオプションカットとは?
為替オプションの権利行使期限の時間の事です。
細かい事は知らなくてもかまいませんが、特定の価格に設定されたオプションを守るために防戦売買がオプションカットの時間に無くなってしまうので、急に値動きが出ることがあります。
キリ番(キリの良い数字)に設定されている大きなオプションは、トレーダーにも注目されています。
どの価格帯にどの程度のオプションが設定されているかは、ネットの情報で公開されています。
ニューヨークの午前中(前半)の取引は非常に大きな動きになりやすいですが、ロンドン市場参加者の減る午後(後半)は動きが小さくなりがちです
トレードするべき時間帯はいつ?
今回の手法【FX1分足ブレイクアウト】はブレイクアウト後の動きを狙う短期取引の手法です。
そのため、勢い(モメンタム)があり、テクニカルが有効に働きやすい時間帯を狙います。
テクニカルが効きやすい場面は、市場参加者が多く、価格の勢い(モメンタム)がでやすいロンドン時間がお勧めです。
またロンドンフィックスの前後は予期しない動きが出やすいので、あまりお勧めはできません。
時間帯としてはロンドン市場参加者が増え始める15時からアメリカの経済指標の発表がほぼ終わる24時までがよいと思います。
夏時間・冬時間は特に意識しなくても構わないと思います。
ただし経済指標の発表時間が変わりますので、あらかじめ時間は調べておきましょう。
専業のトレーダーでない限りは、本業の時間によってトレードできない場合もあると思いますが、チャートを見ながらじっくりとトレードできる時間でチャンスを探しましょう。
この手法はチャート分析を1分足で行うため、トレードに集中できる時間帯に行います
スマホで合間にというわけにはいきません
まとめ
今回は1日の時間の中でこの手法のトレードに向いている時間帯を紹介しました。
ブレイクアウトを狙う場合は、ロンドン市場参加者の初動や経済指標での動きのチェックは必須となります。
自分の使える時間に合わせて、どのタイミングでのブレイクアウトを狙うのか戦略を練って望みましょう!
今回は1日の中でのトレードに有効な時間を紹介しましたが、1週間・1か月・1年の中でも有効な時間帯があります。