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【FX1分足ブレイクアウト】理論編⑦ 押し目・戻り目の形
前回の記事ではブレイクアウト確認後のエントリーの手順について紹介しました。
しかし、実際にやってみるとわかりますが、1分足で押し目・戻り目がトレンドをつけるのを確認するのはかなり難しい作業です。
動きが急なため、なかなか思い通りにいかないと思います。
今回は筆者が実際に押し戻りを検証してみた結果をまとめてみました。
どのような押し目・戻り目が理想的で実際はどのような形になるかをご紹介します。
この押し戻りのコツを覚え、実チャートで経験を積めばエントリー精度が上がるだけではなく、無駄なエントリーを減らすこともできます。
実際にエントリーする動画をYoutubeやインスタにUPしていますので、動画のチャート形状も参考にしてください。
えむた
FX歴は16年以上になります。
主にスイングやリピートトレードで利益を積み重ねています。
昨年よりデイトレードを攻略するため検証を繰り返し、ようやく手法の形として実戦で使えるようになりました。
2024年3月より、本口座にて実証しています。
FX1分足ブレイクアウト(今までの記事一覧)
手法の基本ルール - 手法の基本ルールを紹介
チャート分析 - チャートの環境認識が勝利への第一歩
ラインの引き方 - この手法で戦うためのラインの引き方
セットアップ - エントリーするための条件確認
水平線突破の判断 - ライン際の攻防を1分足で見る
突破後のエントリー - ブレイクアウト後のエントリー判断方法
押し目・戻り目の形 - 信頼度の高い押し目買い・戻り売りとは
利確と損切り① - スプレッドと損切の位置
利確と損切り② - チャート信頼度と利確の位置
ロット数と資金管理 - エントリーするロット数の管理方法
FXと時間(タイムスケジュール) - FXで取引すべき時間帯とは?
投資家心理で考えるFX
チャートを動かすもの
チャートの形を知る
レポート02 EUR/JPY 24′ 8月12日 レジスタンスブレイクからの押し目買い
レポート03 EUR/JPY 24’ 8月14日 米CPI発表後のブレイクを押し目買い
レポート04 USD/JPY 24′ 8月15日 米小売売上高発表後のブレイクを押し目買い
レポート05 USD/JPY 24’ 8月21日 長期下目線の戻りを15分足で戻り売り
レポート06 USD/JPY 24′ 8月23日 パウエル砲炸裂!急落局面の戻り売り
レポート07 USD/JPY 24′ 8月27日 下落型フラッグ完成からの戻り売り
レポート08 USD/JPY 24′ 8月30日 下落型ウェッジ完成からの押し目買い
理想的な押し目・戻り目
押し目・戻り目はダウ理論やエリオット波動では必ずトレンドをつける必要があります。
そのため理想的な押し戻りの形というのが存在します。
今回はその形をいくつか紹介します。
3波動の基本形の押し目
短期間でスピードのある押し目の理想形は上記のような形です。
押し目の理想形①
・ ①と③は同じ長さか、③が少し長い
・ ②は①の50%から60%ぐらいの長さ
・ トレンドラインの角度は30度から45度
・ ②の高値をつけるローソク足は陽線
トレンドラインの角度は見るチャートの設定によって変わるので、あくまでも参考程度にしてください。
しかし、あまりに押し目が鋭角や鈍角の場合は信頼度が大きく下がりますし、リスクリワードもよくありません。
押し目の中の高値は陽線が望ましいです。
高値が陰線でも上昇中のどこかは陽線になっている必要があります。
ここまできれいな形になることはあまりありませんが、この形ならトレンドラインを確定足で超えれば、すぐエントリーします。
ルールの例外(確定足を待たずにエントリー)
モメンタム(勢い)と信頼度の高い形だと判断した場合は、確定足を待たずにラインを突破して伸びそうならエントリーしても良いと思います。
実は確定足を待っていて、急に伸びていったためエントリーできなかったトレードが結構ありました。
そのため現在はラインブレイクが理想的で、押しもきれいだった場合は、エントリーする予定だったロットの半分を確定足を待たずにエントリーしています。
リスクは少し上がりますが、最終的にエントリーになる可能性の高い形なので結果としては損切幅を小さく終わらせる事になると判断しました。
残りの半分は最初のエントリー位置まで戻ったら入り直すか、大きく上昇してしまった場合はあきらめる事もあります。
理想的な押し目・戻り目の形がでたらすぐにエントリーできる準備をします
5波動以上の大きな押し目
少し大きめの押し目を作るときの理想形です。
押し目の理想形②
・ 高値と安値を更新しながら下落する
・ トレンドラインに反応して下落する
・ トレンドラインの角度は30度から45度
・ ②の高値をつけるローソク足は陽線
押し目を深めにつける場合は、高値と安値を更新しながらトレンドラインに沿って下落するのが理想形です。
1分足の押し戻りのトレンドラインですが、筆者の経験では一度引いたトレンドラインに反応することがよくあります。
深い押し目になった場合(15pips以上程度)はトレンドラインの信用度にもよりますかが、ライン抜けではエントリーしません。
直前の高値もしくはトレンドラインで反応した高値をローソク足の本体で超えてきた場合にエントリーするようにします。
1分足がトレンド転換の形をつけるのを待つのです。
トレンド転換のパターンとして有名なのが、上の図のような形です。
正確には③の高値を更新したら、トレンドが転換すると言われていますが、1分足ではそこまで待てません。
押しが深くなった場合はこのパターンを待ってエントリーしましょう。
中長期チャートでもよく現れるパターンです。
押し戻りが深いと、価格を更新して一方的に動くイメージがなくなりますが、一度は価格更新を試す動きが出ます
利確位置を浅めにとって、勝ちを守る戦略をとります。
難しい形の押し目・戻り目
形の悪い押し目
〇 陽線のない押し目
トレンドラインは引けるけど、高値付近に陽線がない場合があります。
確定足のタイミング次第でこのような押し目ができる場合がありますが、エントリーはしない方がいいです。
ラインチャートにしてみるとわかりますが、高値の判定ができません。
〇 安値の更新が浅い
押し目の第3波目の安値の更新が浅い場合は、信頼度が低いです。
安値の更新も、前回安値をローソク足の本体で更新している方が信頼度が高いです。
ヒゲだけで安値を更新するのは、トレンドの形としてはあまりよくはありません。
陽線のない押し目、陰線のない戻り目は基本エントリーしません
安値の更新が浅い場合はダブルトップやレンジに変化する場合があるので注意です
ラインの角度が鋭角・鈍角すぎる
〇 トレンドラインがあまりにも鋭角すぎる
トレンドラインが鋭角だと、高値の更新が浅くてもすぐにトレンドラインをブレイクしてしまいます。
トレンドラインの角度は1分足の場合、急な角度になることはよくありますが、あまりにも鋭角になる場合は、新しいトレンドラインができるのを待った方がよいです。
エントリー前の水平線突破の形がよかった場合は小さな押し目で反転する場合が多いので、エントリーする場合もあります。
このあたりの裁量判断には多少の経験値が必要です。
〇トレンドラインがあまりにも鈍角すぎる
トレンドラインが鈍角すぎると、リスクリワードが悪くなってしまいます。
エントリーできたとしても、リスクの方がが大きくなってしまいます。
またダブルトップのチャートパターンを作って下落する等のリスクも高まるので、次のトレンドラインが引けるまで待つ方が賢明です
動きの速い1分足ではトレンドラインは鋭角になりがちです
トレンドがつくようならある程度の鋭角は許容します
鈍角はトレードが難しくなりますね
押しがブレイクラインまで戻ってしまった場
一度ブレイクしたラインまで戻ってしまった場合は、ラインでの反発を確認します。
反発できずにライン下に潜り込んでくるようなら、一旦エントリーはやめておきます。
強いモメンタム(勢い)が出る場合は、一旦ライン下に潜り込んでから再度上昇して、前回の高値を抜いてきます。
前回高値を更新するまで待ってから、押し目を拾いに行きます。
ブレイクラインを割り込んでしまった場合は、ブレイクした後の高値・安値にアラートをいれてチェックしましょう
再度、高値・安値を更新してからが勝負です。
チャートパターンを作った場合
ラインブレイクした後で、売り買いが交錯してチャートパターンを作る場合があります。
チャートパターンの種類や作った位置にもよりますが、上昇する力を失いエネルギーを溜めている場合と、反対勢力の抵抗により上昇できずにいる場合があります。
短期の上昇を狙う1分足のトレードでは、長期のチャートパターンとは少し違う見方をします。
筆者が体験したチャートパターンを、1分足独自の解釈で紹介します。
反転パターンを作った場合
ダブルトップや三尊などの反転のチャートパターンを作ってしまった場合は、一番右側の高値からトレンドラインが引けるのを待ちましょう
上の図のようにダブルトップを形作り、ネックラインを割ってしまった場合はダブルトップの高さ(a1)のエネルギー分をネックライン下に進もうとするエネルギー(a2)が発生します。
しかし重要なライン際で作られたダブルトップではないため、a2に到達する前に右高値のトレンドラインを突破して上昇するパターンが多くみられます。
トレンドラインをブレイクしたら、エントリーしても問題ありません。
そのまま下落してしまうケースもありますが、その場合はほとんどがトレンドラインをブレイクできずに下落します。
ダブルトップのa2のエネルギー消化前に上昇に転じた場合は、高値を更新後に大きく上昇する場面が多くみられました。
ダブルトップを見て売ったトレーダーの損切を喰って上昇に力がついたようです。
ダブルトップからエネルギーを消化せずにダマシになるパターンはよく見かけます
この場合は価格が力強く伸びていくケースが多いですね
レンジになった場合
高値付近で平行レンジを作る時があります。
レンジの時はレンジ抜けまで待つのが有効ですが、1分足でレンジを作ったときは様子を見た方が賢明です。
特に高値下でレンジを作った場合は、一度下方向に抜けるパターンが多いように感じます。
レンジ下限からエントリーすることも考えられますが、成功確率は思ったほど高くはありませんでした。
損切位置を近くにおけるので、ロットを落としてレンジ底からエントリーするのもアリだと思います。
レンジを作った場合のエントリーは今後も観察していきますので、紹介することがあれば記事を更新します。
レンジはエントリーの判断が難しくなります
エントリーは避けた方が賢明かもしれません
フラッグやスパイクを作った場合
その他にも、フラッグやスパイクなどのチャートパターンを作ることがあります。
これらの形を作った場合は、トレンドライン抜けから上昇する信頼度が高いように感じます。
このパターンが出たら、直近高値までは上昇するイメージがあります。
この形は普通にトレンドライン抜けの信頼度が上がると覚えておいてください
トライアングルを作った場合
トライアングル(三角持ち合い)の形は信用できませんでした。
トライアングルはシンメトリカルやディセンディング、アセンディングともに動きが安定せずに信頼度が低く、様子見することをお勧めします。
トライアングルはレンジの形にも変化しやすく、トレンドラインが引ける押し目ができたらエントリーを検討します。
トライアングルもレンジと同じくエントリーが難しくなります
様子見するのが正解です
イメージ図と実際のチャートはずいぶんと感じ方が違います。
そこで筆者が今まで記録した実際の押し目・戻り目の一部をご紹介したいと思います。
上記の画像の通りに押し目・戻り目といっても様々な形やトレンドラインがあります。
浅い、深い、鋭角、鈍角などがあり、よく見るとダブルトップや三尊などのチャートパターンが見られるものもあります。
ちなみに上のチャートのエントリーはすべて目標ラインまで到達しています。
インスタやYouTubeで動画を公開していますので、気になる方は実際のエントリーから利確までの動きを確認してください。
エントリーは裁量判断で行いますが、様々なパターンがあります
経験値を積んで勝率を上げていきましょう!
まとめ
押し戻りのパターンは色々な形があり、1分足のチャートの動きに惑わされてしまい、最初はうまくエントリーできないかもしれません。
エントリータイミングもシビアなために、考えている間にドンドン価格が進んでしまいます。
当然、損切までの距離やロット数なども考える必要があります。
この辺りはトレードした回数、経験値がものをいいます。
エントリーには裁量判断が要求されますので、何回もトライしてモノにしてください!
きっと将来にわたって為替の相場展開が変わったとしても、あなたのスキルとしてトレードをサポートしてくれます。
次回の記事は利確位置と損切位置の決め方について紹介します。