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【FX1分足ブレイクアウト】理論編⑨ 利確と損切②
前回の記事ではスプレッドの考え方と損切位置について説明しました。
今回は前の記事に続いて、利確と損切について紹介します。
損切の位置は狙っている押し目の最安値、戻り目の最高値を基準に選びました。
そのため、エントリーする際には必ずその位置が決まっています。
利確位置はリスクリワードが1以上になるポイントから、有力な候補を探して選んでいきます。
想定通りにチャートが動いても、欲張りすぎれば勝てません。
勝つ事を重視しながら利益を伸ばすには、勝ちにこだわる利確と利益にこだわる利確の2つが必要です。
エントリーするロットをその2つに分けて、分割決済することでこれを解決します。
どの程度利益を伸ばせるのかは、チャートの形から信頼度を判断して利確位置を調整していくことになります。
えむた
FX歴は16年以上になります。
主にスイングやリピートトレードで利益を積み重ねています。
昨年よりデイトレードを攻略するため検証を繰り返し、ようやく手法の形として実戦で使えるようになりました。
2024年3月より、本口座にて実証しています。
FX1分足ブレイクアウト(今までの記事一覧)
手法の基本ルール - 手法の基本ルールを紹介
チャート分析 - チャートの環境認識が勝利への第一歩
ラインの引き方 - この手法で戦うためのラインの引き方
セットアップ - エントリーするための条件確認
水平線突破の判断 - ライン際の攻防を1分足で見る
突破後のエントリー - ブレイクアウト後のエントリー判断方法
押し目・戻り目の形 - 信頼度の高い押し目買い・戻り売りとは
利確と損切り① - スプレッドと損切の位置
利確と損切り② - チャート信頼度と利確の位置
ロット数と資金管理 - エントリーするロット数の管理方法
FXと時間(タイムスケジュール) - FXで取引すべき時間帯とは?
投資家心理で考えるFX
チャートを動かすもの
チャートの形を知る
レポート02 EUR/JPY 24′ 8月12日 レジスタンスブレイクからの押し目買い
レポート03 EUR/JPY 24’ 8月14日 米CPI発表後のブレイクを押し目買い
レポート04 USD/JPY 24′ 8月15日 米小売売上高発表後のブレイクを押し目買い
レポート05 USD/JPY 24’ 8月21日 長期下目線の戻りを15分足で戻り売り
レポート06 USD/JPY 24′ 8月23日 パウエル砲炸裂!急落局面の戻り売り
レポート07 USD/JPY 24′ 8月27日 下落型フラッグ完成からの戻り売り
レポート08 USD/JPY 24′ 8月30日 下落型ウェッジ完成からの押し目買い
利確位置の候補を決める
エントリーする前に決めておくのが、利確位置の候補を選ぶことです。
最低限の利確位置、チャートの形から到達する可能性のある位置、次の抵抗線(サポート・レジスタンスライン)までを考えておく必要があります。
まずはそれぞれの位置の考え方を紹介します。
最低限の利確位置
エントリーのタイミングが合わなかったり、チャートの信頼度が低いと感じたなら最低限の利確位置を設定します。
損切の位置はエントリーした段階で決まるので、エントリー位置から同じ価格(pips)を利確位置に設定します。
まず勝ちを目指すなら、最低限の利確位置を選択しましょう
押し目の最高値・戻り目の最安値
押し目の最高値と戻り目の最安値は、この手法の利益確定の基本位置です。
この位置は抵抗帯にもなりやすいため、相場の勢い(モメンタム)が足りない場合はここで跳ね返されることがよくあります。
基本の利確位置は価格が反発しやすいポイントです!
安全を取るなら、利確しておくべき位置です
チャートの形で見る利確位置
押し戻りの大きさが15pipsを超える大きなものになった場合は、押し戻りの起点まで戻ることができない場合もあります。
エントリーの信頼度が低く基本の利確位置まで届きそうにない場合は、Fibo(フィボナッチリトレースメント)で押し戻り中の抵抗帯を探します。
上図のように押し目でFiboを使用する場合は、押し目の最高値(A)から最安値(B)に向かってFibo(フィボナッチリトレースメント)を引きます。
引いた横に出るラインの数値が50と61.8に注目しましょう。
損失より利益が大きくなるのを確認したら、どちらかを利確位置に指定します。
押しが深くなったときは、フィボナッチを使います
売りが強い場合は50~61.8でよく反落します
利益を伸ばす①(上位足の抵抗帯)
相場の勢い(モメンタム)が強いと判断した場合は、積極的に利益を伸ばします。
その場合の利確位置の第一候補は環境認識で引いた抵抗帯(レジサポライン)です。
ただし、あまりに距離が離れている場合は違う利確位置を探しましょう。
高値(Ⓐ)を超えたら、損切を建値に移動して勝ちを確定させておきます。
距離が離れている場合は、トレール決済などを利用して届かなかった時の保険をかけておきましょう。
利益を伸ばす場合は上位足のレジスタンスを目標にします
あまりにも距離が離れている場合は、違う抵抗線を探しましょう
利益を伸ばす②(チャートパターン)
実戦では押し戻りでチャートパターンを作って上昇する場合が見られます。
上位の抵抗帯(レジサポライン)が近くにない場合で、チャートパターンを作っている場合は、チャートパターンの標準的な利確位置を狙います。
例えば上図のようにダブルトップの右側の押し目でエントリーした場合は、高値(A)を超えていくと(A)と(B)の価格差分上昇するエネルギーが発生します。
Fibo(フィボナッチリトレースメント)を高値(Ⓐ)から安値(Ⓑ)に引いて、200のラインがちょうど利確位置になります。
高値(Ⓐ)を超えたら、損切を建値に移動して勝ちを確定させておきます。
距離が離れている場合は、トレール決済などを利用して届かなかった時の保険をかけておきましょう。
チャートパターンを作った場合は、その標準的な目的地を利確のポイントにしましょう
その他にもトレンドの大きさで見るパターンなど、色々とアレンジできます。
分割決済で勝ちを優先する
チャートの信頼度は価格のモメンタム(勢い)とレジスタンスを突破してからのチャートの形で判断します。
本手法のテーマのひとつに”損小利大”があります。
利確位置をできるだけ伸ばしていく事で利益を伸ばしRRR(リスクリワードレシオ)を伸ばしていきます。
ただし利益を伸ばすことだけに重点を置いてしまうと、それほど伸びずに反転して利益を失う可能性があります。
そこでエントリーするロットの一部を”勝ちを優先”にし、残りのロットを”利益を優先”にします。
そして”勝ちを優先”したポジションが約定した場合、”利益を優先”の損切の位置をチャート上の節目か、建値に設定して勝ちを確定させます。
1分足のチャートで利益幅が5~15pipsを想定しているため、想定している方向に価格が伸びても少しの押し戻りで損切にかかってしまいます。
エントリーしてから想定通りに動いた場合は、まず勝ちを確定してから利益を伸ばしましょう!
半分のロットは必ず勝ちを優先した利確位置に設定します
利益を伸ばすことは必要ですが、相場の流れ次第ではせっかくの利益もすぐに失ってしまいます。
信頼度の高い形(チャートの信頼度)
チャートの信頼度はチャートの勢い(モメンタム)とエントリーを判断するまでのチャートの形で判断します。
この2つをラインブレイク前の動きと、ブレイクした後の動きで見ていきます。
まずは信頼度の高いパターンを見ていきましょう。
勢い(モメンタム)のあるラインブレイク
経済指標の結果や要人発言、ニュースなどでサプライズがあると、レジスタンスラインを一気に突破する場合があります。
1分足で突破後の観察すると、戻りが浅く上昇を続ける形が見られた場合は、トレンドをつけた戻りがあった場合、その後も大きく伸びていく可能性が高まります。
注目の経済指標でこの形が出たら、積極的に狙っていきます。
このパターンの勝率は非常に高いです。
見つけたら積極的に狙っていきましょう!
ブレイク後にレジサポ転換して高値を更新
この形もよく見られるブレイクアウトのパターンです。
レジスタンスラインをブレイクして15pips以上上昇(通貨ペアによって違います)した後で、下落する。
そのあとレジスタンスライン付近で反発して最初の高値を超えていくパターンです。
②の高さまでブレイクした後、押し目を狙う場合はレジスタンスラインを割り込んできた場合は一旦様子を見ましょう。
本命は前回高値を超えた④が完成してからです。
④の高値の更新が浅い場合は、ダブルトップを作って下落していく場合やレンジへ変化する場合もあります。
④のブレイク後も上昇を続けた場合は、大きく伸びていく可能性が高まります。
レジスタンスブレイクから伸びていく場合でよく見られるパターンです
もちろん全く同じ形にはなりませんが、ポイントが同じなら積極的に狙いたい形です
レジスタンス付近での反発をみて、最初の押しでエントリーするのもアリですね
信頼度の低い形(チャートの信頼度)
信頼度の低い形になった場合は、エントリーをやめるか、利確位置やロット数を調整してリスクを少なくしてからエントリーします。
ここで紹介するパターンでは、勝率はあまり高くありません。
勢いのある深い押しが入った場合
重要な指標の発表直後に起こりやすいのがこの形です。
勢いよくレジスタンスラインを突破してくるが、押しの力が強く大きく戻されてしまう。
このままレジスタンスラインを割り込んで、上昇の起点を下回る事もあります。
上昇の起点まで戻った場合は、そのまま下落する可能性が高まります。
押しの勢いが強すぎる場合は、エントリーをやめるか、利確位置やロット数を調整してリスクを少なくしてからエントリーします。
うまくエントリーできても、ブレイク高値まで届かないケースも多くみられます。
重要な指標発表後に起きやすい形です
押し戻りが強すぎると感じる場合は注意が必要です
売り買いが交錯して大きなレンジの形になった場合
レジスタンスラインを一気に突破したが、売り買いが交錯して、大きな幅のレンジを作ってしまう場合は、様子見した方が無難です。
特に高値を更新しても、更新幅が少なくすぐに戻される場合は方向性の出ないレンジの形になってしまう事がよくあります。
この場合は押しのトレンドラインを見つけることすら難しくなります。
こちらも重要指標発表後に起きやすい形です
エントリーする位置が分かりづらく、動きも大きいのでやりずらい形ですね
ブレイクがダマシになるパターン
レジスタンスラインを超えたように見せかけて、すぐに下落してしまうパターンは多くみられます。
為替チャートはレンジ8割、トレンド2割といわれており、レンジが継続する確率の方が高いのです。
特にブレイクのダマシは、米系短期筋がよく仕掛けている心理的に引っ掛かりやすいトラップです。
レジスタンスラインを突破したら、売り勢の損切が並んでいて、損切を喰いながら買いが加速します。
短期筋は買いが加速した後で利確するため、価格が一気に下がってしまうのです。
勢いが足りない場合は上図のように、高値の更新ができずライン内に押し戻される形を作ってしまいます。
下記のようなサインが見られたら、エントリーはやめておきましょう。
〇 ブレイクの高さが低い
〇 レジスタンスラインを超えていく時間が短い(上位足の確定足を待たずにレジスタンスラインを割る)
〇 高値の更新ができない
〇 レジスタンスラインで反発できない
〇 レジスタンスラインを再突破できずに、安値を更新する
一度レジスタンスラインを割り込んだら、ブレイク後の最高値を超えてくるのを待ちましょう。
前にも説明したブレイク失敗の典型的な形です
ブレイクに失敗すると、一気に下落が強くなります
ブレイク失敗をみて、売りでエントリーする方法もありますが…
まとめ
今回は利確の位置と、チャートの信用度の高い形・低い形について紹介しました。
なんどもブレイク後の1分足の形を見ていると、”あれ?前にも見た形だな…”と気づくことがよくあります。
当然同じような形に見えて結果が違う場合もありますが、ブレイク後の買い勢と売り勢の戦いが反映されるチャートは見ていてすごく勉強になります。
この経験の積み重ねが、この手法【FX1分足ブレイクアウト】の勝率を大きく上げてくれると思います。
ここに書いている内容も、そしてこれから学んでいく経験も、”FXで勝てる”という確信をあなたに与えてくれると信じています。
FXで勝てるという確証を得るには、適切な手法をきちんと理解して”勝てる”という感覚を体感する必要があります
これが達成できたら、ルールも破らなくなりますし、負けていても精神的に安定したトレードができるようになります
この手法の紹介の第一目標は勝ちの体感です