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【DeFi】Uniswapの流動性プールって何?仕組みをわかりやすく解説

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Uniswapのような分散型取引所の多くでは、暗号資産の交換に流動性プールを採用しています。

流動性プールを利用すれば、暗号資産の交換をいつでも、どこでも行うことができます。

また手持ちの暗号資産を貸し出すことで、利益を得ることも可能です。

では流動性プールとはいったいどのような仕組みなのでしょうか?

流動性プールって何?

目次

流動性プールの仕組み

Uniswapでは、利便性の向上させるため2回のアップデートがされており、現在はV3のバージョンが稼働しています。

最新版V3の流動性プールの仕組みを見ていきましょう

オーダーブック方式と流動性プール

流動性プールを知るために、一般的な株や為替の取引で使用されているオーダーブック方式を見ていきましょう。

オーダーブックの仕組み

オーダーブック方式では、価格や注文情報が書かれた板を見て売買注文を入れると、取引所が希望に合う相手とマッチングしてくれます。

しかしこの方法は多くの市場参加者と注文に対応できる設備を必要とします。

暗号資産の市場が拡大していると言っても、株式や為替ほどの参加者はおらず、ブロックチェーンの処理スピードにも問題がありました。

その解決策として利用されたのが流動性プールです。

流動性プールの仕組み

プールの中には常に2種類の暗号資産が入っており、分散型取引所には多数の流動性プールが用意されています。

交換のための暗号資産はLP(流動性提供者)が各プールに暗号資産を貸し出しています。

暗号資産を交換したいユーザーは希望するプールを選んで、いつでも暗号資産を交換できるのです。

LPにはユーザーが暗号資産の交換を行った際に支払う手数料が渡されます。

手数料は0.01%~1%まであり、LPが貸出時に選択肢から選ぶ事ができます。

LPにはだれでもなることが可能で、高額な手数料収入が期待できます。

取引が少なくても、安定して交換できる仕組みなのね

AMM(自動マーケットメーカー)によりプールは自動管理されている

AMMのイメージ

流動性プールの管理や取引はAMM(自動マーケットメーカー)というプログラムが行います。

取引や価格設定など全てが自動で行われます。

プール内の暗号資産はその需要と供給により、価値が変化します。

需要が多い暗号資産は価値が高くなり、需要が低いと安くなります。

AMMは主に3つのルールで暗号資産の価値をコントロールしています。

  • 流動性プールの中には暗号資産が2種類だけある
  • 2つの暗号資産は常に同じ価値の量だけ入っている
  • X×Y=Kという計算式で価値をコントロール

この中に出てきた公式X×Y=Kが特に重要で、XとYはプール内のそれぞれの暗号資産の枚数、Kは常にX×Yで計算されます

この方式により枚数の増えた暗号資産は価値が下がり、相対的にもう一方の暗号資産は価値が上がります。

例えばA男さんがUSDCをイーサリアムに交換するとします。

交換するUSDCをプール内に入れると、USDCの量が増え(価値が下がり)、もらえるイーサリアムの枚数は減ります。

さらにB子さんが同じくUSDCをイーサリアムに交換に来ました。

USDCの枚数はさらに増え、もらえるイーサリアムの枚数はもっと減ってしまいます。

流動性プールの枚数で、価値が変わるのね

AMM(自動マーケットメーカー)の計算方法

それでは実際に計算してみます。

【Kの値を計算する】

流動性プールの中にイーサリアムとUSDCの2つの暗号資産が入っています。

それぞれの価値はドル換算でイーサリアム1000ドル、USDC 1ドルと仮定します。

もしイーサリアムが1ETH入っているならUSDCは1000USDC入っている計算になります。

この場合はKの値は1枚×1,000枚=1,000になります。

AMMはこのプールのKの値一定に保つことで、イーサリアムとUSDCの価値を再計算します。

(Kの値を暗号資産の枚数の積で表すこともできますが、今回は価値の積で計算します)

【A男さんとB子さんが受け取れるETHを計算する】

例えばA男さんがこのプールで100USDCをイーサリアムに交換するとします。

本来であれば100USDCは0.1ETHの価値になりますが、プール内ではX×Y=Kの公式に基づいて交換できるイーサリアムの価値が決められます。

100USDCプールに入れると、1,000+100=1,100USDCになります。

プール内の暗号資産の枚数が変化したため、イーサリアムの価値は再計算されます。

X×Y=Kの公式に当てはめてみましょう。

X(イーサリアムの枚数)×$1,100(USDCの枚数)=1,000(Kの値)

X=1,000÷$1,100=0.909ETH

プール内に残るイーサリアムの価値は0.909ETHになります。

そのためAさんが受け取れるイーサリアムは1-0.909=0.091ETHになります。

本来の価値であれば、0.1ETH受け取れるのですが、プール内の需給バランスが変わったことにより、イーサリアムの価値が上がってしまったのです。

さらにB子さんが100USDCをイーサリアムに交換すると、受け取れるのはさらに減って0.076ETHになります。

枚数の増えたUSDCは価値が下がるので、安くなったUSDCを買って他で販売しようとするユーザーが現れたり、アービトラージプログラムが価格のずれを修正します。

こうして価格の均衡が保たれるのです。

ここではプール内の暗号資産の量が少ないため、少しの取引で大きく価格が動きました。

実際に取引する場合はそのプールにどれだけの暗号資産があるか(TVL:預かり資産合計)によって変動幅が変わります。

ちょっと複雑だけど、少ないと価値が上がるって事ね…

価格範囲設定

UniswapのV3のバージョンからはLP(流動性提供者)は暗号資産を貸し出すときに、価格範囲を設定できるようになりました。

流動性プールの価格範囲設定

実は流動性プールは資金効率が良くないことが問題でした。

それを解消するため、価格範囲を設定して資金効率を最大40倍まで上げる事ができます。

プールに入れた暗号資産は、最小価格になると全てイーサリアムに、最大価格になるとUSDCになります。

この範囲設定次第で、必要となる暗号資産の量も変わってきます。

もし価格設定範囲を外れた場合は、手数料収入が入らなくなります。

投資した暗号資産はなくなったりしないので、安心してください。

効率よく稼げるなら、うれしいね

Uniswapの流動性プール

Uniswapの流動性プールリスト

Uniswapで稼働しているプールの情報を見ることができます。

プールには2つの暗号資産が入っています。

暗号資産のペアの横の%はLPが受け取る手数料です。

プールによって手数料が違います。

TVLは預かり資産合計の事で、プール内の資産合計を表します。

一般的にTVLが大きければ、価格変動が少なく、期待利回りが小さくなる傾向にあります。

24時間の取引量・7日の取引量は取引頻度を表し、多ければ手数料を手に入れる機会も増えます。

取引の単位は全て米ドルで、kはキロ(千)、mはミリオン(百万)、bはビリオン(10億)を表します。

例えばUSDC/ETH0.05%のプールのTVLは266.98mなので、2億6698万ドルです。

暗号資産って、思ったより取引が盛んなのね!

Uniswapでプールに投資をする

Uniswapでは、誰もが暗号資産を流動性プールに預けて、手数料を稼ぐことができます。

状況にもよりますが、通常の預金では考えられないほどの手数料収入を稼ぐことも可能です。

出所 DeFiLlamaHPより

上の一覧はDeFiLlamaというHPでUniswapの流動性プールで期待利益の高い順番に並べたリストです。

赤枠で囲った”BaseAPY”が流動性プールに預けた場合に期待できる年間利回りになります。

このBase APYは過去24時間での手数料収入を年利換算したものなので、確定値ではありません。

それにしても、11,692%ってすごいですね!

それではUniswapで実際に流動性プールに投資する画面を見てみましょう。

流動性プールに投資する

プールに投資する場合は、投資したい暗号資産を2つ保有しておく必要があります。

取引ペア、手数料レベル、価格範囲、預入数量を決定したら、手数料を支払ってLP(流動性提供者)になることができます。

筆者は実際にLPになりプールに投資してみましたので、やり方や必要な手数料、利益などを公開していきます。

興味はあるけど、難しそうね

LP(流動性提供者)のリスク

LP(流動性提供者)に支払われる手数料は高い利回りで人気になっています。

しかし大きなリスクも存在しますので、理解しておきましょう。

  • インパーマネントロスによる損失
  • 取引所の閉鎖や解散
  • ハッキング
  • 複雑な税金計算

暗号資産関連にはつきものですが、歴史の浅い業界ですので法規制による暴落やハッキングのリスクは現時点では解決できそうにありません。

特に流動性プールにはインパーマネントロス(一時的損失)と呼ばれるリスクがあります。

インパーマネントロスの詳細を知りたい方はこちら

解散したら、なくなっちゃうのかな?

流動性プールについての動画

流動性プールの仕組みは、なじみがないために理解が難しいと思います。

今回、Youtubeで暗号資産関係の情報発信をしているクリプト3.0の運営さんに許可をいただきましたので、動画を掲載させていただきます。

非常にわかりやすい動画ですので、気になる方はぜひ見てください。

【Uniswapの基本】

【流動性プールの仕組み】

この動画わかりやすい!

まとめ

分散型取引所は暗号資産取引でお世話になることも多いのですが、新しい仕組みも多く理解が難しいことも多いですね。

暗号資産取引はリスクも存在するため、きちんと内容を理解してうまく利用していく必要があります。

DeFiにチャレンジしようという方はぜひ参考にしていただいたらと思います。

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