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【中級者のFXライントレード攻略】第1回 トレンドとMAで目線を固定する
筆者はFXに取り組み始めてから、16年になりました。
ビギナーズラックで勝ちまくり、その後は意味が分からず負け続けました。
口惜しさで一念発起し、勝つために本やネットの知識をどん欲に探し出し、テクニカル・ファンダメンタル・行動経済学などを必死で勉強しました。
そして、10年間ほどFXにしがみ付いた結果、年間でようやくプラスにすることができるようになりました。
その後も、様々な手法や短期トレードからスイングトレードまで試してみて、最終的に今に至ります。
年間でプラスになってから、6年たちますが、手法をアップグレードしながら収支はプラス推移を続けています。
2023年に入ってから、暗号資産取引やクラファンなどの新規の投資やブログも開始し、FXにかける時間は減ってきましたが、スイングトレードやリピート取引などでゆっくりと稼いでいます。
ここで紹介する【中級者のFXライントレード攻略】は、筆者が初心者の頃に知っていたら良かったと思える知識を集めた手法です。
この手法を理解すれば、FXトレードの流れを理解できると思っています。
FXで何を学べばいいか、わからなくなっている方の助けになることができればうれしいです。
チャートの分析からエントリー、決済までの全てを紹介します
【中級者のFXライントレード攻略】について
特徴はほぼテクニカル一本で勝負することです。
チャート上の水平線、トレンドライン、MA(移動平均線)で分析し、規則に従ってエントリーから損切まで行います。
使用するチャートは4時間足と日足のみで、週末に分析を行い、平日はルールに従い一日数回チェックするだけです。
ファンダメンタルは、価格が動き出す時間や時期を外す事だけ考えています。
例えば、アメリカの雇用統計やFOMC、ロンドンフィックスやNYオプションカット、各市場の稼働時間、月末リバランスや商いが薄くなる年末やバケーション時期などは知っておいた方が良い知識です。
ですが、ややこしく感じるようであるなら、それすら無視してもらってかまいません。
“チャートは全てを織り込んでいる”を基本にした手法です。
この分析法の特徴
- 4時間足と日足しか確認しないため、トレードに時間を取られない
- 水平線・トレンドライン・移動平均線(MA)のみ使用するため、中級者なら簡単に設定できる。
- チャートの詳細分析は週一回、分析に従ってトレードするだけ
- ファンダメンタルは、基本気にしなくてよい
- スイング気味のトレードであり、ポジションの保有期間は1日~1週間程度
- エントリー回数は少なくなるので、監視する通貨ペアは10程度
基本設定
使用アプリケーション | MetaTrader4 |
時間足 | 4時間足、日足 |
インジケーター | MA(移動平均線) |
ライン | トレンドライン、水平線 |
理論 | ダウ理論、エリオット波動、フィボナッチ、他 |
中級者のFXライントレードのロードマップ
目線を固定する
この手法において、一番最初にすることは“チャート分析から目線を固定する”という事です。
目線を固定するとは、選択した通貨ペアにおいて売り目線になるのか、買い目線になるのかをあらかじめ決めておくことを指します。
決めるのは、“売り”、“買い”、“トレードしない”の3つと、その勝率期待値です。
目線の固定は4時間足と日足のトレンド方向を見る事で決めます。
この手法は4時間足のトレンド方向に従う事を大前提に設定しています。
その勝率の期待値がどの程度あるのかを、日足とMA(移動平均線)で測るようになります。
まずは、チャート分析を売り目線で見るのか、買い目線で見るのかを決めます。
トレンドって何?
トレンドには上昇トレンド、下降トレンドの2種類があります。
トレンドの定義は単純です。
安値と高値を切り上げたら上昇トレンド、安値と高値を切り下げたら下降トレンドです。
下のUSD/JPYのチャートを見てください。
緑の動きの後、USD/JPYは安値を切り上げ、高値を切り上げて、上昇トレンドになりました。
チャートを見る時は、特に目立っている高値と安値に注目してください。
安値①より安値③は高く、高値②より高値③は高くなっています。
ではどの時点で、上昇トレンドと呼べるのでしょうか?
上昇トレンドは安値の切りあがりと高値の切りあがりの両方が確認できた時点で確定します。
チャートで言うと、③の安値の後で価格が上昇し②を超えたら上昇トレンドです。
トレンドの定義
上昇トレンドと言っても、様々な形の上昇トレンドがあります。
例えば下のチャートの形を見てください。
それぞれ、安値と高値を切り上げています。
しかしBは3点目の安値の押しが浅いですね。
Cは4点目の高値の更新が浅くなっています。
BやCのような形は上昇トレンドとしては弱く、大きな押しが入ったり、トレンド転換してしまうケースが多くなります。
Aのように十分な押し目があり、高値の更新の大きなものがきれいな上昇トレンドです。
この手法では、フィボナッチリトレースメントを使って、上昇トレンドを定義しています。
トレンドの定義と理想のトレンド
トレンドが発生しそうな高値と安値を見つけたら、高値②から安値①に向かって“フィボナッチ・リトレースメント”を引きます。
フィボナッチリトレースメントはMetaTrader(メタトレーダー)やTradingView(トレーディング・ビュー)の機能で使用できます。
【中級者のFXライントレード攻略】の手法でのトレンドの定義
- ③の安値はフィボナッチの78.6%のラインを確定足で下回ったら確定
- ④の高値はフィボナッチの127.2%のラインを確定足で上回ったら確定
注意するのは確定足(ローソク足の実体)でラインを下回る、あるいは上回った場合だという事です。
ヒゲで下回った場合は、基本は認めていません。(大きく下回る場合は別です)
これらをクリアして初めて、トレンドが成立すると定義しています。
ちなみに、エリオット波動の理想形は③は50~61.8%、④は161.8%が理想とされています。
実際のチャートで確認
それでは、実際にチャートでトレンドを確認してみます。
先ほどのUSD/JPYの日足チャートです。
②の高値から①の安値に向かって、フィボナッチ・リトレースメントを引いてみます。
③の安値は78.6%を下回っていますので、価格が②の高値を確定足で上回った段階で上昇トレンド確定です。
ちなみにこのチャートでは③の安値は23.6%、④の高値は161.8%になっています。
エリオット波動において、③の押しはかなり深いところまではいる可能性があるとされています。
①の安値と同じくらいまで下落して、ダブルボトムをつけて上昇するケースもあります。
その場合は②の高値を超えても、トレンドが付いたとは判断しません。
ただ単に、ダブルボトムのネックラインを超えただけです。
ダウ理論は、長期の株価チャート分析に使用するため、チャールズ・ダウによって考案されました。
株価分析として使用されていましたが、現在はFXや暗号資産など、あらゆるチャート分析で使用されています。
内容は紹介しませんが、6つの基本原則を紹介します。
- 平均株価は全ての事象を織り込む(全てはチャートの値動きを見ればわかる)
- トレンドは3種類ある(チャートはフラクタル構造である)
- トレンドは3段階からなる(推進波は3段階、調整波は2段階ある)
- 平均は相互に確認される(複数の市場の相関性を確認する必要がある)
- トレンドは出来高でも確認される
- トレンドは転換の明白なシグナルが出るまで継続する
この中で⑤は株価の分析手法で、FXにおいてはあまり必要ないと考えています。
基本的な理論ですが、チャート分析される方には必須となる考え方ですので、興味があれば是非学んでください。
トレンドの発見は、チャート分析の基本です
MA(移動平均線)の設定値とその意味
MA(移動平均線)はFXの分析をする上で、一番利用されているインジケーターの一つです。
しかし設定値の自由度が高いため、どう設定したらよいか苦労されている人も多いと思います。
筆者は様々な設定を試した結果、20日移動平均線を中心に分析する方法を採用しています。
その設定方法や分析方法を紹介します。
MA(移動平均線)の設定値
この【中級者のFXライントレード攻略】では、4時間足で3本、日足で2本のMAを設定しています。
設定内容は以下の通りです。
4時間足の設定
設定方法 | 期 間 | 内 容 |
SMA | 120 | 日足の20SMA相当 |
EMA | 120 | 日足の20EMA相当 |
EMA | 600 | 週足20EMA相当 |
日足の設定
設定方法 | 期 間 | 内 容 |
EMA | 100 | 週足の20EMA相当 |
EMA | 440 | 月足の20EMA相当 |
MAは20期間移動平均を採用しています。
4時間足チャートでは日足と週足の20 MAを、日足では週足と月足の20 MAを表示しています。
MA(移動平均線)の基本的な見方
MA(移動平均線)は価格の勢いが上にあるのか、下にあるのかを判別します。
価格がMAの上にあるなら上に勢いがあり、MAの下にあるなら下に勢いがあります。
またMAの角度が上向きなら上に勢いがあり、下向きなら下に勢いがあります。
またMAが価格に接触した場合、価格が反発する可能性があります。
MAが上向きの時に、価格が下落してMAと接触すると価格が上昇したり、MAが下向きの時に、価格が上昇してMAと接触すると価格が下落したりします。
これは、注目されているMAでトレンド継続時に良く起こる反応です。
MAが水平になっているときは、こういった動きはほぼ発生しません。
4時間足の120SMAと120EMAの働き
4時間足には120SMAと120EMAの両方を表示しています。
SMAは単純移動平均線の事で、設定期間の平均価格をラインで引きます。
ラインは滑らかな動きになるため、トレンドに対する反応が遅いとみられています。
EMAは指数平滑移動平均線の事で、SMAと比較して直近の動きに対する比重を大きくしています。
トレンド転換に対する反応が早く、価格の動向を見るのに有利ですが、ダマシの動きも多くなります。
この2つのラインを表示しているのは、短期のトレンド転換を早く発見するためです。
SMAをEMAが上抜いたら買いが有利で、下抜いたら売りが有利と見ています。
ただしMAの角度が問題で、EMAが上昇から下落、もしくは下落から上昇に変わった場合のみ、注目します。
“グランビルの法則“などで使用すると、トレンド転換位置を素早く発見できます。
MAはトレンドの強さを計るための基準とともに、価格が反応するラインとしても利用できます。
まとめ
今回より、筆者のデイスイングの手法【中級者のFXライントレード攻略】をなるべくわかりやすく紹介していこうと思います。
中級者の方はすでに知っている内容もあるとは思うので、役に立ちそうなところだけ利用してください。
テクニカルだけの手法ですが、分析・エントリー・決済までを具体的に説明すると、かなり長い記事になりそうです。
筆者のこれまでのテクニカルの実戦知識から組み合わせた手法なので、手法に悩まれている方はぜひ試してみてください。
わからない点などありましたら、問い合わせていただければ、できるだけ対応いたします。
この【中級者のFXライントレード攻略】の手法が、FX難民の救済の一手になってくれることを願います。